函箱雑記帖
造形作家岩田美智子の展覧会案内、日常のいろいろなど。
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2019年秋からのこと
ふー、何というテイタラクってやつだ。
ブログ更新ずいぶんサボってしまった。
でも仕事はサボってませんから許して。
北京の展覧会の後も11月12月と私にしては珍しく二箇所での連続個展をしましたし!

先ずは蒲郡市 on me pense 。
店主さんの自宅の庭のひとすみに建てられた小さな礼拝堂のような小部屋での展示。写真で雰囲気ご覧ください。



ここでの個展の隠れテーマは「彼女の旅先」
店主のサエコさんがヨーロッパに買い付けに行かれている数日間、紙を集めてきてもらい(レシート、拾い紙、etc)それらを作品にコラージュ。

いつもは自分があちこちで収集した紙しか使わないのだけれど人が集めてきた紙類を切り貼りしていると訪れたこともない外国の街の路上や匂いが思い浮かびまるで自分がちょっとした旅をしているような気分に。
こういうのも楽しいもんだなぁ、と。

そしてここで感激したのはなんと作品を見て涙してくれた人がいたこと。
人が見捨てたようなものを素材に作品を作るという私の手法が物凄く真っ直ぐに彼女の心に(もしかしてどこか弱っていた心?)に届いたのかもしれない。
思わずその場にいた数人も(私も)もらい泣き。
なんだなんだこの小さな部屋で女たちが涙する感動のシーンは。すぐに照れくさくなってみんなで笑った。嬉しいな。忘れないよ。ありがとう。

さて12月、2019年の締めは地元福岡での個展。
大好きな吉井町大好きなお店山下かばんで。
ここでのトピックスは何と言っても店主カオリさん提案のガチャポン!!!
小さなプラスチックケースに入る大きさの自作マグネットを入れて「ハイ、ガチャどうぞ!」
みんなとてもウキウキとガチャポン!
いい大人がガチャガチャ(笑)
かわいい!




それからもう一つ嬉しかったのは日頃在庫置場としてしか活用していない2階のスペースでインスタレーションさせてもらえたこと。

実はこのスペースが素晴らしく良くできた空間なのをほとんどの人が知らない。
才能ある若い建築家が古い木造アパートの部屋を主にベニヤ板を素材にリノベしたものなのです。

錆びた外付け鉄階段をカンカンカンと登ってサッシのドアを引けばそこには!!!の空間が。
こちらも写真でどうぞ。




この期間同じ吉井町の「四月の魚」では岩田圭介展も同時開催中だったのでお客さまは12月にしては暖かい好天の中あっち行ってこっち来て、と吉井散歩も堪能されていた様子。


ということでほぼ休む暇無し2019年5か所での展覧会を走り終えたのでした。
其々の場所で沢山の人たちに出会い嬉しい反応も頂きありがたかった!

さて2020年はとうにスタートし既に2月半ば、、、。
今年は少しスローなペースで行きます。
作りながら頭の中を整えてゆく作業もしつつ。
次回の展示は4月松本の10cm「弱さの工芸」と東京の箒星。
どちらもグループ展です。

ゆっくり愉しく作り始めています。
北京 「莨室」2人展
さて暑い暑い夏がようやく過ぎていよいよ今年後半の展覧会がスタートします。
先ずは北京での2人展のお知らせを。

9/21〜27 莨室 (Lost &Found 別館)
私にとっては初中国大陸での作品公開。
果たして反応はどうなのか?!
無反応なのか?少しは関心示して貰えるのか?絶賛?!(いやそれはナイナイ)
帰国報告お待ちください。
その気力があったら、ですが(笑)

作品展への意気込みもそれはありますがそれよりも(と言っちゃあ怒られるか〜)
北京の街に興味津々です。
特に旧市街、胡同と呼ばれている地区ですね!
中国の進歩は凄まじく日々開発の手が伸びて胡同もいつ姿を消すのか、、と案じていますが兎に角この目で見たかった場所の1つなのでとてもワクワクします。

あまりに妖しい場所についつい入り込んでつまみ出されないように注意しなくては!どうもその癖があって、、、。
強制連行なんてシャレにもならないから要注意。
でもね、そういうダークな裏道脇道迷路の奥こそ見たい中国なんですよねー。

香港にかって存在した九龍城と呼ばれていた巨大スラムアパート群が取り壊された時は本当にがっかりしたものです。
訪問する機会は永遠に失われたけれど写真集は持っていて今でも時々開いては慄いています。
犯罪と麻薬の巣窟なんて呼ばれていたから実際に入り込んでしまったら出てこられない可能性もあったわけなので写真集捲ってドキドキくらいが良かったのかも?ですが。

さぁ、北京你好、行ってきまーす。


壁面インスタレーション
今年前半の2つの展覧会のおさらいです。2つの場所で主に壁面を使ったインスタレーションを試みました。

先ずは4月に奈良 秋篠の森のガラスの小屋。一面ガラス張りで庭の木々の緑が目にも美しい。


一方の壁は白い板貼り。この壁面に自在に釘打ち、画鋲刺しをしながら作品を取り付けてゆく。
壁一面が1つの大きなインスタレーション作品に思えるように位置をずらしながら配置を決めてゆく。はい、愉しいです!
板壁はいい。いくらでも自由にピン刺し穴あけられる。それだけのことでありがたや。
ときにはギャラリーでありながら自在に壁面を利用できないところがあって(壁が漆喰だったり硬いコンクリートだったりで、)作品を展示するのに困る事がある。
なんなら仮設壁作っちゃいましょうか?くらいのプロ的ノリが作家にもオーナーにも欲しいところ。

それを存分にやれたのがパリのgallery Mercier et Associes というギャラリーだったなぁ。


元は写真ラボだったという古びた石壁にドリルで穴あけてくれたオーナーのガッツ、ありがたかったです。
その時の事は2016年のブログに書いてあるので興味ある方はバックナンバーで読んで頂ければ。

そして6月には伊賀のギャラリーやまほんでの展示。


ここも元は陶器の工場だった広い空間で壁の仕様は所どころクラックの入った白い漆喰壁だったけど小さな釘やピンも自在に刺せたので助かった。
間の妙を考えながら時にはクラックを活かしながら作品を配置してゆく。
全体を見渡せばなんだか脆弱なボルダリングのようで「登るな危険!」と注意書きしたくなる(笑)

そして今年から立体的コラージュの為の枠フレームを制作するようにした。
このフレームが結構いい仕事をしてくれる。
上に載せたり隙間に入れたり磁石を付ければアクロバット的な?作品配置も可能。


枠1つ+箱やオブジェが2つ3つ有れば幾通りもの立体的な組み合わせができる。
アトリエでの時間も最終的にはこの組み合わせや配置を決めるのに結構費やした。
現場(ギャラリー)に持ち込んでみると違う見え方がしてそこで又迷ったりと。
前半の2つの展示を終えてこれからの課題も見えてきたしやはり作品を発表するということは一番の標べになるものです。
今年後半は9月に北京、11月は蒲郡、12月は福岡と展示する機会もまだまだ続きます。
どこかでこのフレームコラージュを見て頂ければ嬉しいものです。
そしておひとつお家にどうですか?
案外愉しいかも!
2人展 at gallery yamahon
さて、今年2回目の展覧会は伊賀のやまほんギャラリーです。

6/8(土)〜30 (日)のロングラン展示。
11:00-17:30 (火 定休)
詳細は やまほんHPでご確認ください。
やまほんでは5年ぶりの展覧会になります。
ここはとても広い空間で気持ちよく作品を配置できる事が嬉しい。

私は新しい試みとしてセット組みにした作品も数点出す予定。
立体的なコラージュをどう見せるか、というのはいつも頭にある事です。
今回は木の枠を壁に引っ掛けてその上、中、下、隣り、に作品や古い道具のパーツ、石などを配置してひとつの作品としています。
「間」という奥深いテーマを内に秘めたような配置、を目指しているのだけれど。どうかな?

この組み作品の特徴は所有者がその日その時に自由に配置換え可能、という点。
アート系パズル?のように日常に取り入れて愉しんでほしい!


今回も岩田圭介との2人展になりますがやまほん内に新しくできたギャラリー2では「岩田圭介 薪窯の仕事」展を同時開催。
ここ数年岩田が力を入れている穴窯焼成の渋〜い?陶器だけを展示。
ギャラリー1では日常使いの器類も並びますよ。




ギャラリー1-2廻り、どうか沢山の人に愉しんで頂けますように。
8、9日は在廊しますので気軽に声かけてください。
月草2人展のお知らせ&カブの事
春まっ盛りの奈良にて今年の展覧会初まります。
4/13(土)ー21(日)
10:30-17:00(最終日は〜16:00)
作家在廊 13、14日
*会期中休み 16、17日
会場 秋篠の森 月草
奈良市中山町1534 ??0742-47-4460

13-14日は料理家の渡辺康啓さんの料理会もあります。お問い合わせは上記月草まで。


奈良の月草での展示はもう何回めだろう?
よく手入れされた広い庭と泊まることのできる好い設えの部屋があり居心地の良さからいつも犬連れで滞在させてもらっていた。
カブはギャラリー入り口の小屋の中で寛ぎ、人々からおとなしく撫でられたり。
展覧会に来てくれるお客様を愛想良く健気に迎えてくれた。吠えたり怯えたりする様子は全くなしでまさに「招き犬」!

そのカブが今回はいない。
今年の1月25日未明自宅で息を引き取った。
16年間連れ添い、共に生きてきたカブがとうとう天国へ旅立ってしまった。
一緒にいた時間が長く、生活を共にする事が当たり前で、自分の側にその存在が無いことに今だに全然慣れない。
あ、いないんだ、もう2度と会えない、と気がつく度に胸が痛くなり目の奥が潤む。胃が痛くなり蹲る。まさに深刻なペットロス。
16歳だもの、犬だもの、寿命だもの、と何度言い聞かせてもカブを失ってからの日々は実は自分を誤魔化して生活している感じが拭えない。
仕事する、ご飯食べる、テレビ見る、友人に会う、本読む、眠る、起きる。ふつうに過ごしていながら心はペタンコ。
空いた穴が塞がらずその深さに足が竦む。

ただいつまでもあからさまに鬱いでばかりじゃあまりに大人気ないので人と会うときは普通に振る舞えるくらいのタフさはあるにはある。
タフさと言うより大人の取り繕い? 昔から人前では泣けない性分です。
でもね、本当は弱ってます、泣いちょります。

だからこれからもカブとの記憶をブログに書くことがあると思います。
カブと歩いた道のことや旅のこと。
思い出す事、記述する事それが自分を励ます事に繋がるのかは分からないけれど忘れたくはないのです。
どんなに大切なモノでもいつかは喪う。だから私が生きている限りはしっかり覚えていたいと。

最後に今までカブを可愛がって頂いた各地の皆さま本当にありがとうございました。
幸せな犬生16年でした。



カブありがとう、又会おう。
昨年10月中旬からの出来事アレコレ
ブログ更新しない内にあれよと言う間に2018年後半は過ぎ去り、2019年!あけましておめでとうございます。

そこで昨年後半の主な出来事をザッと記録しておくことにします。
あくまで自分が覚えておくためのメモのようなモノです。

10月 / 大学時代の音楽サークル創立50周年記念ライブへの出演!
京都のライブハウスに懐かしすぎる顔顔大集合。
私は立命館大の4年間実は勉学ではなくアマチュアバンド活動に没頭しておりまして、、。
そのメンバー再結集でこの夜の為に半年間日本各地で集合しスタジオ練習をこなしいざ本番!
いやいや、がんばった。うん十年ぶりのピアノにハモにボーカルになんとダンスまでやっちゃいました!
この半年楽しすぎてバンド再結成したくなるも今やみんな住んでるところバラバラだしなぁ、、。脳トレにはなるんだけどなぁ。



11月 / ウチの愛犬カブが体調を崩す。おしっこの回数が増え水をやたら飲む。時々吐く。ふらつく。口臭キツい。
血液検査の結果は腎不全、即点滴入院。
心配で心配で朝夕2回様子を見に行き散歩に連れ出す毎日。
点滴のおかげで少し良くなりはしたがそれからも家での様子を見つつ入退院を繰り返している。
16年も共に暮らした大切な相棒だ。
この子を喪う日が近いことを覚悟してはいるけれど、、、その時は辛すぎる。



11月末〜12月初旬 / サンフランシスコでの「佇まい展」の為渡米。
カブは直前まで点滴入院してからいつものように石原君たちに託す。
帰国日も仕事後に組んでいた数日の旅行の予定を取りやめて早める。

今回の佇まい展、元タイル工場の大きなスペースに各自がゆったりとした展示が出来た。私も初日から数日後にはガラリと展示替えをしたり、とインスタレーションの試みがあれやこれやできたことが楽しかった。
学ぶことも多かった。大きなスペースって気持ちいいなぁ。





休日には大型のレンタカーを借りて一泊でアラメダ骨董市からNapaのワイナリー訪問ツアーを今展企画のプレイマウンテンの方々が細かく組んでくれ、さらに自由時間には現代美術館で脳を柔らかくするトレーニング?もできて短い滞在だったけどそれなりに充実したものに。 ありがとう皆さま。



しかし!帰国便の中で体調を崩すというトホホ。帰国してからも数日寝込んでしまった。ウイルス性胃腸炎だったようでおかげでアメリカで食べ過ぎた体重増のツケをこの数日で払い体重は元に戻ってたから災い転じて何とやら?

そうこうしてる間に年末を迎えカブもフラフラになりながらも何故か食欲はモリモリで無事年越し2019年を一緒に迎えることができました。
それをめでたし!と言うことにして、さあ、今年は国内中心に作品展が控えています。

取り敢えず前半は4月奈良の月草、6月伊賀のやまほんで2人展。
近郊の方会いに来てください。
今年もよろしくお願いします。
個展中 at Fukuoka
antiques+ふくやは福岡市の中心街から少し外れた地区にある小さな古い一軒家です。
錆びたトタン板や椅子が置かれた入り口の玄関戸をガラガラと開け靴を脱いで上がります。
耳に入ってくるのはレコードでかけられる店主セレクトの音楽。
ジャズの時もあれば昭和歌謡やフォークジャンボリーのライブ音源や外国の民族音楽など様々。レコード盤をめくる時の店主の表情はにやけていてカワイイ。
いつもは古道具や骨董がさり気なく展示されたこれまた垂涎の空間ですが今回はそれらを殆ど仕舞って私の作品が置かれています。
なんせ備品の棚や鉄の道具それ自体が魅力的なので例えばその棚にポツンと作品を置くと、そりゃ映えます。
鉄の道具に小さな磁石パーツをくっつけると、そりゃカッコいい!
古道具店で展示できる役得ですね。
さて初日は台風の影響もあって心配でしたが思わず沢山の方に来て頂きました。
購入していただいたものはその場でお渡しするので1日目が終わった夕方には作品も減り何となく寂しい感じに。
期間中2回ほど小品を追加納品しましたがそれも減っているようです。
私の展示会でのこの現象は珍しい事で本人もビックリですが(笑)これはふくやの吸引力ですね。
日頃から良いものを選び、お客様に心地よい時間を提供する(音楽とコーヒー込みで!)なので来られたお客様たちは皆さん本当にゆっくりと楽しそうに作品を観て、選んで行かれます。
こんな店で作品展できる私は幸せです。
個展は13日(土曜)迄。
詳しい情報は前回のブログ記事でこ確認ください。
因みにHPなどはありません。
どこまでもアナログなお店です(笑)






福岡で個展します。


久しぶりの個展です。
場所は福岡市内のantiques+ふくや
10/6(土)〜13(土)
11:00-19:00 会期中無休
6日は在廊しています。

殆どが今年制作した新作です。
次につながってゆく予感の作品も出します。
来ていただいた方のご意見を聞かせていただけるのを楽しみにしています。
尚、ふくやにはHPは無いのでお問い合わせは以下の電話番号まで。

[antiques +ふくや ]
福岡市中央区警固3-9-7
電話 ー092-713-0481 / 090-2082-7958
ワンダーウォール再放送!

前述したドラマ「ワンダーウォール」

今日17日午後2:00〜3:00

NHK地上波で再放送!

取り急ぎのご報告です。

録画の用意を是非!

夏雑記 / ドラマ 「ワンダーウォール」

このブログは殆ど備忘録として、又は苦手なパソコン作業に慣れるために始めた割には更新頻度が少ない。

心を少し入れ替えて取り敢えずこの夏の出来事など、、書いてみるか、と言っても特別に暑かったこの夏、殆ど引きこもり。

おかげで秋から続く展覧会の作品制作は捗った。

少し新しい境地での作品もできていますよ!

先日10月の個展DMの打ち合わせに行ったところ店主は私が予想していたものとは趣向の違うポップな作品をDM用に選んだ。
「歳取ったせいか色モノが好きなんだ」という店主は私よりずっと若い世代!
私も勇気を持ってポップorパンク目指すバアさんになるからね。
因みに場所はふくやという福岡市内警固の古道具やさん。

店主は今時珍しくネット族ではないのでHPもありません。
ネットでの告知はそのうち私がします。

さてもう一つこれが書きたかったのでブログ更新したと言ってもいいかな? 私の今年ベストワンドラマだったNHK/bs「ワンダーウォール」について。
京大吉田寮(大正時代からの木造の寮が奇跡の現存)の存続を巡るお話し(ドラマ内では違う名称使ってますが)
このドラマ名作朝ドラ「カーネーション」の脚本家、渡辺あや氏の書き下ろし。
いやぁー驚いた!私が書いた?と勘違いしたくなるほど(厚かましいか)気持ちがシンクロした台詞の数々。
特に「これは恋の物語だ」という男子学生の独白。この意味はドラマを見れば分かりますが。
一目見て心が強く掴まれる気持ち、それが恋だとしたらその対象は何も人に、だけではないのです。
私がある秋の日、吉田寮を前にした時の胸の高鳴り、アレは恋だったんだなぁ、と本当に大納得の脚本でした。
ドラマ観て「ありがとー」って唱えた(制作してくれた全ての関係者に)久々の作品でした。
残念ながら再放送も既に終わったけどこの名作ドラマはきっと再々放送あるのでは、と思います。
見逃した方いつか是非!



吉田寮